Q&A

墓地について

  1. 現在お墓はありませんが、どんなことに気をつけてお墓を建てたらよいでしょうか?
    1. 自宅からの所要時間
    2. 故人の誰と誰をお墓に入れるのか。わからない時は「過去帳」などで調べます。
    3. 建てた人の後は誰がそのお墓を継ぐのか。
    4. 予算はどれくらい当てるのか。
    5. 自分の家の宗旨と宗派の確認。

    以上がお墓を建てる前の方針と確認事項です。

     

  2. 墓地や霊園を選ぶ時のチェックポイントは何?

    霊園には必ず自分で行って見る必要があります。

    1. 管理が十分に行き届いている。
    2. 給水、休憩所、ベンチ、通路、トイレ、駐車場などの設備はどうか。
    3. 土砂崩れはないか、あまり傾斜地になりすぎていないか。
    4. 墓地のそばに大きな木がないか。大きな木があると落ち葉や湿気が多く、木の根でお墓の基礎に影響が出ます。
    5. 水はけは良いか。日当たりは良いか。交通の便は良いか。
    6. 墓地や霊園の規則に問題はないか。
  3. 申し込みする時にはどんな書類が必要になりますか?
    1. 「住民票」(申込者本人のもので、発行後三ヶ月以内)
    2. 「火葬許可証」→自宅に遺骨を持っている人
      「収蔵証明証」→お寺や民間の納骨施設に遺骨を預けている人
      「埋蔵証明書」→他の墓地や親戚などの墓地に遺骨を埋葬してある人
      遺骨の状態によって上記のうちいずれかひとつ
    3. 印鑑
      ※墓地や霊園によりことなりますので必ず確認してください。
  4. 民営に墓地がありますが、墓地を返還したいと考えています。その手続きはどうすればよいでしょうか?

    霊園によって違いますが、「永代使用承諾書」をまず返還します。その次に墓所を使用する前の状態にしておくことが義務づけられています。墓石だけではなく、外柵や植木なども取り払う必要があります。霊園の管理事務所とよく相談してください。

  5. ペットも一緒にお墓に入れたいのですが・・・
    ほとんどの場合は、ペットの遺骨をお墓に埋葬することはできません。法律的には違法ではありませんが、墓地の性格上、宗教的感情のうえからも墓地の神聖さを損なうものと判断され墓地管理者のほうでお断りするケースがほとんどです。
  6. 墓地の種類について
    • 公営墓地(公共団体が運営)...価格が安い反面、競争率が高い、規則がいろいろある。
    • 寺院墓地(宗教法人が運営)...檀家になることが条件。
    • 民営墓地(財団法人が運営)...価格は高めだが、自由に選ぶことができる。

墓石について

  1. お墓に刻む言葉の規定はありますか?

    寿陵が急増している現代では、自分のお墓を自分で設計する方が増えてきています。「○○家之墓」と刻まずに「愛」「憩」「心」「魂」「夢」などの文字が愛用されるようになってきています。お墓の文字に決まりはありませんが、簡潔でイメージのよい文字や言葉を使うとよいでしょう。

  2. 墓石と一緒にお地蔵様があるのはなぜですか?

    おもに「水子」になった子供を供養するためのものです。お地蔵様は子供を守る仏さま(正確には菩薩さま)で、子供が亡くなると賽のの河原で石を積みますが、その苦しさから子供を救うのがお地蔵さまだといわれています。

  3. 五輪塔のお墓を建てるのは、なぜですか?

    五輪塔は、鎌倉時代以降にできたお墓の一種です。密教の教えにもとづいて、「地・水・火・風・空」の五輪を、それぞれ方・円・三角・半円・宝珠の形で象徴して、下から積上げたもので、正面にはそうした意味を表す種字(サンスクリット文字・梵字)をそれぞれの石に刻みます。天台宗や真言宗のお墓に多かったのですが、いまでは他の宗派の人でも五輪塔を建てます。ご先祖様をまつるために建てることが多いようです。

  4. どんな石がいいですか?

    お墓は何代にもわたっておまつりするものですから、風化しにくい硬い石を使うことが大切です。それには「花崗岩」(みかげ石のこと )が最も適していて、現在の墓石のほとんどは花崗岩が使われています。国産のものは少なくなり、大半が輸入(韓国・インド・中国など)されています。墓石の良し悪しは専門家でないと難しいものです。お墓を建てる石材店と一緒に墓地へ行って、建てられた実物を見て気に入った墓石を選ぶことが一番かしこい方法です。

  5. お墓にお酒をかけてもいいでしょうか?

    故人が生前好きだったものを供物にあげることは、お墓参りの基本ですが、お墓にお酒をかけることは、あまり感心できません。お酒の成分が墓石を傷めることがあるからです。墓前にお供えするのがよいと思いますが、もしお酒をかけたならば後は必ず水をかけて後が残らないようにふき取っておくことが大切です。

  6. 墓石にワックスをかけて磨いても大丈夫?

    墓石は自然石です。化学変化には弱いので、市販のワックスや酸の強い洗剤などをつけると、あとあとまでしみがのこる原因となります。もし墓石の汚れがひどい時には、石材店に相談してください。

相続&改修その他について

  1. 両親のお墓を継ぐ長男夫婦が亡くなり、子供もいません。後は結婚した私がお墓を継ぐことになりました。どうしたらよいでしょうか?

    公営墓地では普通、お墓の姓とお墓を守る人の姓が同じでないと、お墓の使用権を承継することはできません。ただ一部のお寺などでは認めてくれるところもあります。その場合でも新規の契約となりますし、新たに檀家としての手続きとお金が必要となります。墓石に刻む文字を「○○家之墓」とはせずに、例えば「南無阿弥陀仏」「やすらぎ」「憩」などのように家名をいれなければ認めてくれるケースもあります。

  2. 自分の庭にお墓を建てることができますか?

    法律違反となります。自分の家の庭や所有地に勝手にお墓を建てて、遺骨を埋葬することはできません。ただし記念碑的な、遺骨を埋葬しないものでしたら構いません。

  3. 故人の遺言で、できれば土葬したいのですが、可能ですか?

    法律的にはできますが、ほとんどの墓地では衛生上、伝染病予防の立場から、土葬を受け付けてくれません。宗教上の都合などで土葬を希望される場合は、現在の日本ではかなり限られたわずかな地域でしか認められていません。

  4. 「埋葬許可書」や「火葬許可書」はどこで発行してくれるのですか?

    埋葬するときに必要な「埋葬(火葬)許可証」は、市町村役場に申請して発行してもらいます。

  5. 新しくお墓を建て替えることにしました。古い墓の処分方法を教えてください。

    長い間ご先祖様をお祀りしてきた大切なお墓ですから、お坊さんにたのんで「魂抜き」の法要を忘れずに営んでください。法要をすませたら、墓石を無縁塚に入れます。この場合は墓石全部ではなく竿石だけにして、他の部分は石材店に頼んで処分してもらいます。

  6. お墓を処分したいのですが、転売することができるでしょうか?

    残念ながらお墓は転売できません。もともとお墓には所有権はなく使用権ですから、返還ということになります。

  7. 生前にお墓を建てるのは縁起が悪いでしょうか?

    生きているうちにお墓を建てると早死する、または悪いことが起きるという人も多いようですが、それは迷信です。生前に建てるお墓を「寿陵」(生前墓)といいます。「寿陵」の寿の字が示すように「家に幸せをもたらし、長寿が約束される」といわれ、大変おめでたいお墓なのです。仏教の教えにおいても、「寿陵」を建てることは、「逆修(ぎゃくしゅう)」すなわち「生前、自分のために仏事をいとなみ、冥福を祈ること」を為すことになります。

Copyright(C) Art Stone KATAGIRI. All right reserved.